瓦版2021.5.11 第566号

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「街角から畦道から」コーナーにご注目を。18日の「さんか・さろん」講師・
村井康人さんは「フードバンクにいがた」のボランテイアについて。また福島
の渡邊とみ子さんの好評連載は最終回。それぞれに志のひと、ですね。
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コラム<火曜日の鐘>   吉田俊実(東京工科大学名誉教授)

「演劇のまちなんかいらない」

先日の兵庫県豊岡市長選では、「演劇のまち」をけん引してきた現職の中貝
宗治さんが接戦で苦杯を舐めた。この4月には芸術・文化・観光を学ぶ県立の
専門職大学(平田オリザ学長)が市内に開校し、全国から若者たちが集まって
いる。地方創生の新しいモデルと期待の声が集まっていただけに、この結果に
驚いた人は多い。分かったのは市民のなかに「置いてけぼり」感情があったこ
と。新市長・関貫久仁郎さんはそれを「演劇のまちなんかいらない」というス
ローガンでまとめたのであろう。
観方を変えれば、「置いてけぼり」感情を生み出すほど、一部の豊岡市民に
は中貝さんと平田さんが描いた「選ばれる町になる」構想が強烈だったという
ことか。とはいえ、大学は開校し、コロナ禍で集客人数を半分に制限した第一
回豊岡演劇祭は経済効果(滞留時間、滞在時間、宿泊数)の面で説得力のある
数字を示している。蒔かれた種はすでに発芽している。新市長はその芽を凌ぐ
ほどの新たなビジョンを提示するのだろうか。
豊岡市から目が離せない。

 

学会コラム<緑と絆の木陰>   増田寛也(東京大学大学院客員教授)

季節は巡りて

今年のGWも自宅で過ごした。といっても、コロナのためではない。毎年この
時期は、どこに行っても混雑するので、街歩きで外出する以外はじっとしてい
る。2日の朝、マンションの下の池でカルガモの親子が泳いでいるのを見つけ
た。おそらく茂みの中に巣があるのだろう。2018年に続き2回目となる。ただ
し、今回は子ガモはわずか3羽。前回は12羽だったので、どこかでカラスか何
かに襲われたのかもしれない。午後には姿が見えなくなった。無事に育つこと
を願わずにはいられない。
また、この時期、いつも岩手の知り合いから嬉しいことに山菜が届く。今年
も例年通り、タラの芽、ウルイ、コシアブラ、ウドなどがどっさり。山菜独特
のほろ苦さに春の恵みを感じ、いつもながらの心遣いに感謝しながら美味しく
いただいた。
イタリアで始まった「スローフード」運動の定義には、(1)その土地の産物で
ある(2)素材の質の良さが保たれている(3)その土地の風習に合った生産法で作
られている(4)その土地に活気を与え、郷土の社会性を高める食品である、とあ
る。日本の山菜は、まさにスローフードの代表といえる。
コロナとは関わりなく、カルガモや山菜など自然の営みは季節に応じて繰り
返されている。100年ぶりの感染症大流行でわれわれの日常生活は大きな制約を
受けた。しかし、人間社会を横目で見ながら少々のことではビクともしない、
変わることのない自然界の姿を見ると、何故かほっとするのである。
最後に、先週の当欄で神野直彦先生のお父上ご逝去の報に接した。心からご
冥福をお祈りします。

 

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【逸村逸品】ひとこと紹介 ~ http://www.facebook.com/slowlifej
高知県三原村「ゆずぴーる」。上質なゆずの皮の砂糖漬け。香りたっぷりで爽
やかな甘酸っぱさです。食べきりサイズの小ぶりの袋もうれしいです。
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■街角から畦道から

飯舘かーちゃんの挑戦(5)避難解除になり
渡邊とみ子(「までい工房美彩恋人」代表、福島市在住)

2017年3月31日で飯舘村は避難解除になった。何十年と営農再開は無理だろう
と思っていたが、「やらないでダメ」ではなく、「やってみてダメ」ならその
対策を考えよう!と思い、飯舘村の畑で栽培を開始した。飯舘村での営農再開
には届け出が必要で、土の放射性物質や土の成分検査をし、施肥指導を受けて
初めてできた。
4月1日から、畑の手入れをして種を播き、無事収穫できた「いいたて雪っ娘」
は福島県の検査でも放射性物質の検出は問題なく出荷できた。勿論、種や種の
皮からも検出されず、大事に油を搾ったり、パウダーにしたり無駄なく加工し
て商品化して販売している。福島県内のイオンさんと連携して一緒に生産した
「いいたて雪っ娘」を冬至には店頭販売していただけるようになった。これは
風評被害払拭に大いに助けられた。
最後に私の持論、全ての答えは現場にある。生きてる限り感謝を忘れず歩みを
止めず前へ前へ。(おわり)
※渡邊さんの連載はこれで終わりですが、こちらから活動が分かります。
いいたて雪っ娘通信:https://www.iitate-yukikko.fukushima.jp

フードバンクにいがたのお手伝い  村井康人(REBIRTH食育研究所・新潟市)

「フードバンクにいがた」の評議員をしているので、新潟市母子福祉連合会が
開催するひとり親家庭への食糧支援活動に参加しました。ボランティアには、
大学生も参加して子どもたちのゲームコーナーを準備。支援物資は、お米1世
帯4キロ、野菜や果物、お菓子、日用品、衣類など。たくさんの品物を抱え、
持ち帰るのが大変そうと心配しましたが、懸命にお母さんを手伝う子供の姿に
胸を打たれました。
連合会の方は「新潟市のひとり親世帯を対象とした児童扶養手当の受給者数は
約5,000世帯で、新潟市母子福祉連合会に登録しているのは500人くらいです。
まだまだこのような支援活動を知らない人がたくさんいます。」と、もどかし
そうに話してくださいました。
先日の農政ジャーナリストの会オンライン研究会でも、テーマは「子どもの貧
困と食格差」でした。日本の相対的貧困率は15.4%(2018年)子どもの貧困率
13.5%、コロナ禍で深刻さは更に増しているとのことです。
5月の「さんか・さろん」では、食物を育む土壌にとって大切な肥料の話をし
ます。「さろん」でお会いしましょう。

 

■まち・むらニュース

・島根県出雲市 「はくぶつかんのウラ側 探検の旅」

博物館が社会に果たす役割を広く知ってもらうための「国際博物館の日」は5
月18日。それに合わせて、普段見ることがない博物館のバックヤードをバーチ
ャルで学芸員が案内。記念品のプレゼントもある。
開催日:5月23日(日)1回目10時~11時 2回目14時~15時
場所:島根県立古代出雲歴史博物館 講義室   参加費は無料
問合せ・申込み:TEL0853-53-8600(各回60名、前日までに電話にて)
https://www.izm.ed.jp/cms/event.php?mode=yoyakuadd&id=1932

・富山県滑川市 ほたるいか発光ライブショー

館内のライブシアターでの活きほたるいかの発光ショー。3月から5月までの
時期にしか見られない人気プログラムだ。VTRでほたるいか漁が紹介された後、
その生態の解説があり、最後に特殊な水槽の中での発光の様子を見学する。
開催日:5月下旬まで 9時~17時
場所・問合せ:ほたるいかミュージアム TEL076-476-9300

発光ライブショー

コラム<象さんの散歩>

白い花の群団と紅いカーネーション

“GW”を過ぎたばかりだが、真夏日がやってきた。わが家の小さな庭に、
バラ、アジサイ、ゼラニュームが色鮮やかに。だが・・。いまは、一面の庭が、
白い花と芝に埋まるおもむきなのだ。白く輝やいて、すばらしい。
何の花。もちろん、象さん、知るはずなし。花の名は、妻・宏子に教わる。
ゼラニューム、フランネルフラワー、オルラヤ、アリッサム、クレマチス・・。
芝の中にノースボール。狭い庭だが、、白い花の軍団に圧倒された。
でも、9日は「母の日」。いたるところ紅の花があふれた。宏子が、かねて
からマンション・フロントの飾り花を提供、この日は赤いカーネーションの花
を買ってきた。大量に贈られてきた高野槙とともに、大きな鉢にアレンジして
「お母さん ありがとう」のカードつきでフロントへ。また夕方、息子・英樹
が宏子へ豪華な折り詰めを整えて訪れ、ありがとうありがとう。
この日のわが家、白と紅の花にコロナ鬱が吹き飛び・・ <川島正英>

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「奈良県十津川村」から・・
「純米酒 谷瀬」2021年の新酒が完成しました。販売は準備出来次第、村内の
酒屋さんなどで。数量限定で、生酒もあるとのこと。詳しくはこちらから。
谷瀬の吊り橋【official】https://www.facebook.com/totsukawa.tanize
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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅>  花咲かおばさん

以前、私は近くの歩道の花壇を、勝手に世話をしていたことがあります。今は
そんな場所もなく残念なのですが、どうも同好の士がいるらしく、ここ数年、
少し離れた歩道の三角スペースに黄花コスモスの苗を誰かが植えています。最
近も草が抜かれて綺麗に。誰だろう?きっとあの女性では、と思える方はいる
のですが・・。手伝いたい気持ちを抑え、今年も花を楽しませていただきます。
https://noguchi-tomoko.com/post-7836/

 

■編集室便り

▽5月の「さろん」は“スローライフな肥料”のお話。

私たちは牛乳や肉を消費していても、その牛のふん尿の行方に思いを馳せたこ
とはありません。北海道では、産業廃棄物の第1位が家畜ふん尿だそうです。

「北海道の自然を守りたい」という想いから設計された特別な乳牛のふん尿液
肥化施設、ここから作られる液肥を、更に3年以上独自の方法で発酵、熟成を
繰り返したものが、村井さんの販売する「MOO&PLANT」。自然の恵みを濃縮、
無臭化しています。

「MOO&PLANT」ムーアンドプラントとは「乳牛と植物」を繋ぐサスティナブル
な循環を願ってつけられた名前、とのこと。2008年という早い時期から食育に
取り組んできた村井さんが、「食」を考える先は「土」とこの肥料を製造・販
売しておいでです。

食育研究家が取り組むオーガニック液肥について、その奮闘記をお話しいただ
きましょう。

●日 時:5月18日(火)19時から20時30分

●テーマ:「“スローライフな肥料”をご存知でしょうか。MOO&PLANT」

●講 師:村井康人さん(REBIRTH食育研究所)

●参加費:スローライフ学会会員1000円(3000円で年間参加可)、
一般2000円、学生無料。どなたでも参加できます。

●申込み:お名前・所属・居住地をお知らせください。参加者名簿を作ります。

5月15日(土)までにメール slowlifej@nifty.com あて

※詳しくはこちらから

5月の「さんか・さろん」は“スローライフな肥料”のお話。

▽新年度会費をお願いします。

スローライフ学会会員になると、「スローライフ瓦版」に投稿できるほか、
「さんか・さろん」などの割引があります。どなたでも会員になれますの
で、この機会にぜひお申し込みください。初めての方はこちらからどうぞ。

入会について

年会費は、5000円。(2021年4月~22年3月)
会員は「さんか・さろん」参加費一回1000円です。
ただし、3000円お支払いいただければ、何度でも参加できます。

何度もご参加予定の方は、5000円+3000円=8000円を、下記の口座へお振込み
ください。

それ以外は、その都度のお支払いに。途中入会でも、同様の金額となります。
なお、スローライフ学会員外の方の「さろん」参加は一回2000円、学生は無料
です。

※「さんか・さろん」9月までの予定はこちらから
https://www.slowlife-japan.jp/2021/04/05/%ef%bd%93-3/

【振込先】

ゆうちょ銀行 振替口座 00190-4-595293 スローライフ学会

※他金融機関からのお振込みの場合は
店名:〇一九(ゼロイチキュウ)店、預金種目:当座、
口座番号:0595293、スローライフ学会    まで。

 

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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。

奈良県吉野郡十津川村
https://www.vill.totsukawa.lg.jp/
奈良県
http://www.pref.nara.jp/
雲仙市
https://www.city.unzen.nagasaki.jp/
飯山市
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